こんばんは。
白い靄がかかったような空をみていた。
薄青い空。晴れというには何とも煮え切らない天気だ。
せっかく早起きしてゴミ捨てを終わらせたのだから車を出して近くの公園にでも出かけようかとも思うけれど、気持ちよく出かけられるほどの晴れ間でもない。
白い靄がかかったような空をみていた。
すっかり日も昇って空は明々と白々と光っている。
紅茶を淹れてチーズケーキでも食べよう。今日は出かけずに家でのんべんだらりと過ごすことにしようかな。
白い靄がかかったような空をみていた。
お昼ご飯を食べると、俄かに眠たくなってきた。
白い靄がかかったような空をみていた。
残照が空を覆っていた。
鮮やかな光が世界を埋める時間はほんの一瞬しかない。
白い靄がかかったような空をみていた。
月に叢雲、花に風。三日月の輪郭はおぼろげだった。
布団に入る前にスマホを眺めていた。別に何の学びがあるわけでもなし、眺めるという言葉以外当て嵌まらないなと思う。
白い靄がかかったような空をみていた。
少し湿った藍鼠色の空気が艶やかに肌を撫でる。
今日も晴れない。
白い靄がかかったような空をみていた。
みている内に眠たくなってきた。
白い靄がかかったような空をみていた。
日が昇り、日が沈む。
白い靄がかかったような空をみていた。
晴れ間のない日々と共に。終わっていく。
おやすみなさい。