頽廃の沼滞在記

シアワセはゴールドムーンより高価

揖保乃糸の食べ比べ(ランク、ひね、開封後など)

こんばんは!!暑いですね!!!!!

夏の昼食と言えば素麵ですよね。素麺やっぱり揖保乃糸ってことで、揖保乃糸のランクごとの食べ比べなどをしてきたので、どれ買うか悩んでる皆さんは是非参考にしてみてください。

 

 

そもそもランクって何じゃい

www.ibonoito.or.jp

こちらを読んでください。

揖保乃糸は作成時期、原材料、技術(細さ)でランク分けがなされており、概ね上から三神、特級、縒つむぎ、上級といった形でランク分けがなされています。縒つむぎや播州小麦は原材料にこだわりがあり、特級以上は更に細さにこだわっている(細いものほど作るのが難しいので)、他にも"ひね"と呼ばれる一年熟成させたものもそれぞれの等級にあります。熟成させることで、含有された油が適度に分解され、水分が一様に抜け、たんぱく質が分解されることで独特の香り、味、食感を生み出すらしいです。

 

食べ比べルール

今回僕は上級、上級(ひね)、縒つむぎ(ひね)、特級を食べ比べました。

茹で方は1:30茹でて、冷水で締める。食べるときに他の食材の香り等々が邪魔にならないように、何も付けずに、塩で、薄口醤油で、の三種類でそれぞれの食感、味、香りを評価しています。

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では、いきましょう。

 

上級

所謂赤帯と呼ばれる。揖保乃糸のスタンダードモデル。

これがスタンダードなので特に特筆することも無いが、うまい!コシもあってつるりとしていてコレコレ!!コレだよね~~!!!!って感じだった。

強いて言うと油臭さ?酸化臭?のようなものが独特の香りがある。

 

 

縒つむぎ(ひね)

こちらは紫帯。縒つむぎの原種が売ってなかったのでひねのみです。

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口に運んで真っ先に感じるのは香りの良さ。

上級にあった酸化臭が一切なく、寧ろ青竹や笹を思わせるようなさわやかな香りが印象的。

コシについても、上級の芯があるようなシコシコ感に比べて、麵全体にもちっとしていて、表面には弾力感があるイメージ。素麺の品の良いつるりとした食感に讃岐うどんのようなもっちりぷりぷりとしたコシの良さを兼ね備えたような食べ応え◎な子。

色身もほんの少しクリーム色をしていて迫力のある白をしている。

 

 

上級(ひね)

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ミシッ

ド級のコシ。

太さとコシが織り成す凄い食べ応え。

縒つむぎが弾力のあるプリプリもちもちとした麵に対してこちらはガシガシわしわしとしたコシ。決して硬い、ごわごわしているという感じではないものの面全体に一様にミシッとした食感があり、噛み締める喜びのようなものを感じる。

茹で前は畳のような香ばしさと青臭さを兼ねたような香りが漂っていたが、茹でたら大分薄くなってしまった。

上級のような油臭さは無いものの、他製品ほどの香り高さもなく、食べた瞬間に少しふわっと香る程度。

 

 

ひねの効能

赤帯二種の食べ比べから、"ひね"は存在感の強い噛み応えのあるコシを増し、香りを高める効果が強いということがわかってきました。

縒つむぎの原種は、もう少しもちっと感が強く、香りももう少し薄いのかなと思います。

 

特級

真打黒帯。三神は贈答用が多いでしょうから、おうちで食べる素麺としてはここがほぼハイエンドかな、と。

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これも香りが良い。縒つむぎほど香るというより、上品に広がる感じ。

藁や醤油を思わせる香ばしいような香りと爽やかさのあるえもいわれぬ香りが広がり、啜った後には鼻に小麦香が微かに残る。雅だ……。

そして、何より細い!!!!

言うてそんなに変わらんし分からんやろ~と思っていたんだけど、明らかに細い。この細さによる効能なのか他よりも舌に触れる滑らかさが明らかに心地良い。

細いから伸びやすいかと思いきや、こちらも非常に強固な生地なのか麺全体に張り詰めたようなコシが常に維持されている。これのおかげで茹で後少し経っても、シャキッとした歯切れの良さと滑らかさが失われない。

細いということにどれほど意味があるのかと思っていたが、しゃっきりとした食感と頬張ったときの心地良さは明らかに細さに比例しているのでこの艶めかしい食感は値段相応の価値ありといったところだと感じた。ただし、太さとひねの関係で、縒つむぎのようなコシの強さやもちっと感は感じられない。

色身は細さによるものなのか透き通ったような白で、幽玄さを醸している。ふつくしい

 

 

二ヶ月位放置してた特級

実はこの記事書こうと思っていたのが、夏になる前だったので第一ロットは6月に買っていました。

今回、書くにあたって新しい個体を買ってきましたが、折角なので開けて暫く経ったものがどう変化するのか食べ比べてみました。保管方法は密封容器で、冷暗所です。

以下感想。

明らかに香りが減衰している。

香ばしい香りは飛んで、香りの薄い縒つむぎに近い感じ。

腰も少しだれていて、麺全体に迸る緊張感が幾らか無くなっているように感じる。

ただそれでも特級の意地か明らかに他の素麺とは一線を画す食感・香り・細さは感じられる。

 

放置による影響

やはり、香りはかなり減衰しているように感じます。

麺の食感は何に起因するものなのか分かりかねますが、しゃっきりとした歯切れの良さは少し減退しているように感じました。二ヶ月でこれなので、めちゃくちゃ劣化するって程ではないかもしれませんが(特級だから耐えられた可能性はある)、早く食べるに越したことは無いでしょう。二日連続素麺で、配偶者などに非難の目を向けられたら、"X"で愚痴ポストして炎上マーケしましょう。

 

総評

やはり揖保乃糸だけあって、上級の時点でもかなり美味しかったですが、値段が上がれば相応に何か強みがモリっと強化されている感じでした。ただ、縒つむぎや特級は値段がほぼ倍以などすることを考えると、めんつゆや薬味など味や香りが強いものと食べるのであればやはり上級が無難かなとも思います。

食べる量や速さによってもある程度オススメするランクが変わってくるかなとも今回感じました。例えば、もし、食べるのが遅くていつも素麺の終盤がぶよっとしちゃう方が居ましたら、縒つむぎ(ひね)はかなりおススメです。強いもっちり感とコシのおかげで比較的長い賞味期限を感じます。他にも沢山は食べられないけど美味しいものは食べたいのであれば特級で、天ぷらなど他のおかずと一緒に食べるなら上級(ひね)はかなり有力かなと。

もし、何か質問や批判あったらコメントか"X"までお願いします。

 

余談

私が一番好きな素麺の食べ方は麺つゆと摺りごまとすだちをかけて食べることです。鱧出汁で食べるのも好きです。

 

 

さて開封済みの素麺が大量にできてしまって困ったぜ。

それでは、おやすみなさい。歯磨けよ!