頽廃の沼滞在記

シアワセはゴールドムーンより高価

本当雑学

こんばんは。今夜も某所のアドベントカレンダーについて。

今日はなんでも実況スレよりアドベントカレンダーそのものについての記事(?)。

今年のアドベントカレンダー記事の一つ、嘘雑学への僕なりのアンサーソングです。

嘘雑学|61-2-A6-234

 

・たまり醤油は醤油の原型で、味噌を作る過程で生まれた上澄みにたまった液体を集めたものが由来。そのため、とろみが強く原料に占める大豆の割合が高い。ちなみにたまりについて言及された文章で最古のものはポルトガルの文献であり、当時はスタテとも呼ばれていた。

 

・青い猫は(おそらく)実在しない。哺乳類や鳥類の多くが持つ青い体色は青い色素ではなく、構造色によるものであることが多い。例えば、サルの睾丸や魚の体表、猫や西洋人の青い目などは全て構造色によるもの。

構造色にも薄膜が大量に積層することで特定の光以外全てを強く反射することで青く見えているもの、レイリー散乱によって青く見えているものなどいくつかあります。猫の目が青いのは空と同じ理屈で後者の光の散乱によるものです。

色素による発色か構造色かは可視光の吸収を経ているかによって区別するようです。色素の分子等が青以外の光の波長を吸収していれば青い色素となります。カラープリンターで作れるものが色素、3Dプリンターで作れるものが構造色、みたいなことでしょうか。

 

・ポリエチレンはその強度と軽さ世界各地の様々な環境で重宝されており、日本では科学観測のためのポリエチレン気球としても利用されている。高高度まで浮かび上がる気球を如何に軽く、耐久性を担保するために高品質に、それらを損傷なく放球できるかという問題に立ち向かうために、それぞれ様々な技術や装置が作られましたが、その中で材質として選ばれたのがポリエチレンだったわけですね。JAXAはポリエチレン気球を使い、当時世界最高高度記録となる到達高度53kmを2002年に達成しています。これは奇しくも気球を使った単独無着陸世界一周記録が打ち立てられたのと同じ年になっています。

 

・肉じゃがの発祥となっているのは東郷平八郎で留学先で食べたビーフシチューを再現させようとして出来たと言われている……が、現在この由来はほぼ否定されている。というのも、当時東郷が赴任する前の海軍のレシピには既にシチューが存在していたことが確認されているからである。この由来は舞鶴ご当地グルメとして肉じゃがを盛り上げるために作られたものであるとされている。

料理名としての肉じゃがが確認されるのは1950年前後、牛肉とじゃがいもを煮込む料理は1930年前後の海軍のレシピにも見られるらしい。肉食を禁忌でなくした明治時代からすき焼き、牛鍋は広く好まれており、これらにじゃがいもを入れた料理というのは生まれることに大きな疑問は無いかなと個人的にも思う。

一方、クラーク博士と食との繋がりだと有名なのはカレーライスであり、カレーライスの命名者はクラーク博士である、カレーを日本に広めたのはクラーク博士であるなどという逸話も度々目にする。これらも現在では否定されており、クラーク博士の着任以前からカレーライスは御雇の外国人に向けて作られていたことが分かっている。ただし、彼が着任した札幌農学校は当時洋食・英語を常としていたため、米はカレーライスでのみ食べることができたようで、文明開化の一節として日本の洋食文化に彼(または当時の農学校)が与えた影響は多少なりともあるようです。

そもそもカレーと日本人の初邂逅は船上であったりと、カレーと肉じゃがはどちらも海軍、海運に所縁の深い食べ物ですね。

 

・pizzaの語源は諸説あり、

イタリア語で引っ張るを意味するpizzicare

古ドイツ語で一口を意味するbizzoあるいはpizzo

ラテン語で平につぶすを意味するpinsa、またはパンの焦げを意味するpicea

ギリシャ語で投げるを意味するpissa、麦の糠を意味するptea
または、発酵させた生地を意味するpikate→ラテン語picta→俗ラテン語pittaへ語形変化

が僕が見つけられたものです。

ピザが最も有名なナポリでは、16世紀スペイン占領下で当時同じく占領下であったインカからトマトが伝来し、有毒だと考えられ園芸品種として育てられていたトマトを、貧しさに喘いだ人々が食べ始めた(!)ことから現在のピザの原型が始まり、これがその後、観光客などへの名物料理となっていったとされています。

そのナポリでは真のナポリピッツァ協会なるものが発足されており、そこでpizzaとは「生地は手作業で成形され、焼き上がった後に縁が1~2cm均一に膨らみ、裏面まで含めて気泡や焦げの無いきつね色でなくてはならない。形は円形で、直径は35cmを超えないこと、中心部の分厚さは0.36~0.44cm。物性に関してもふっくらと柔らかく、しなやかで容易く折り曲げられるようでなければならない。焼成は天板を用いない窯の床面で行い60~90秒。……」など多くの戒律で定義をしています。

また、北イタリアではクロスタータというタルト様の食品が親しまれています。これらもタルトと同様甘いものやしょっぱいものどちらも親しまれている。クロスタータの語源はラテン語の単語crustāta(包み込む)の過去分詞から来ており、御存知カスタードやフランスパンの皮の部分のクラストも同じくcrustātaを語源とするものです。

 

モグラの比較的近縁であるハリネズミはジプシーなどが食べており、比較的美味いらしい。

また、漢方では土竜霜として使われることもあるらしい。良薬ならば苦いのだろうか。

 

・この記事は敬体と常体が混じっていてキモイ。

 

・おやすみなさい。