頽廃の沼滞在記

シアワセはゴールドムーンより高価

Re:CREATORSを見終わった話

こんばんは。

湿気やばいですね。

 

 

スタンド、ボヘミアンラプソディーの話です。

見終わったんでそういうやつです。長いです。

 

全体を通してみると割といい感じの作品だと思います。動くべきところ動いてるし、音楽も設定も上々ご機嫌。

細かいところ見ていくと日常シーンの作画が引きと寄りばっかりで引きの時が中々難しい感じはあります。立体駐車場のところの騎士様の引きとか。あと作画コストの問題なのか主人公の過去語りの話の時に同じカット使いまわしているのがちょっと面白かった。あの時の中乃鐘さんの興味なさそうな顔もいい。

一瞬だけど味のある描写。こういう静止画で作画の話すると鉞が飛んでくるんで気を付けましょう。補足しておくとこういうどーでもいいところは手を抜いても戦闘シーンなど大事なところはクッソ動くんで問題ないです。

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興味のなさそうな顔。

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シナリオにもまあ言いたいことが無いわけではないです。尺の関係か軍服の姫君が現界した理由とかマガネちゃんのその後とか。物語的にも文脈的にもしょうがないんですけど主人公の過去語りのタイミングがちょっと冗長だったなとか、ラストの持って行き方とか強引ちゃう?って感じだったり。王道というかしっちゃかめっちゃかになるかと思いきや割と順番待ちした展開になった垢抜けきらない感じ。総会感含めて娯楽映画っぽい。

あとシマザキセツナさんの周りに関しては展開は良いけど二次創作のキャラを版権キャラが囲んで叩くって構図は本当にネットでウケるの?とか故人の創作物とか故人の話とかどんだけ死人に鞭打つねんみたいなのが気になって仕方無かった。

あと寄りの作画の話にも近いんですけど、解説したり展開動かす役割の軍服の姫君、メテオラ、マガネちゃんが全員迂遠な言い回しをするせいでセリフがクソ長い。もう少しさっぱりと解説して、動画でドラマを動かしてほしかった感じはある。

まあそういう全てを粉砕する熱意と手の込みようとクール系健啖家水瀬いのりボイスがあるんでいいんですけど。魔法陣使って現代兵器召喚するの超好き。もっと戦ってほしかった。軍服の姫君の攻撃法とか見た目も好き。

ラストも良い話だなーって感じでいい。程よい強引さで敵役も上手く纏めて救う感じ。最終話で後日談も描くあたりもとても良い。ところで最後に姫君たちがいたのどこ?聖杯の中?

あと正解するカドの時とかシンゴジラでも思ったんですけどフィクションの日本内閣省庁って死ぬほど有能ですね?本当すごい。

 

批評家気取りもここまでに、好きの話とかエモーショナルなことを話し始めます。

まずこの作品既視感の作り方がめっちゃうまいですよね。作品全体と登場人物そのものの元ネタが微妙にずれている感じがありそうでない感じを醸し出していたり。

セレジアは最弱無敗とかラノベ系とエスカフローネとかレイアースっぽさが上手く融合してて、メテオラもRPGの脇役が妙に可愛いリアルさがありますし。ちょっとキャラ設定の割に何でも屋過ぎる気もしますけど。

弥勒寺は攻撃法はペルソナだけど世界観はbloodivoresみたいな少年世紀末漂流記みたいな趣ですかね。ネタバレされても愛される作者は何というか彼岸島とかそういうネットの愛を感じますね。これ、正しいのかな。不正確なことを言うと無限に燃やされる世界なので…。

鹿屋も正にロボットアニメの主人公らしいうじうじ感ですね。もうこの辺は語る必要もないくらい。他作品のキャラと絡んで性格が好転するのもスパロボっぽくて超良い。

マガネさんはまんま西尾維新やんけって感じ。喋り方の癖がちょっと西尾っぽくない気もするけど。

まみかはまどマギかなあ、プリキュアかあ、まどマギやんけ!(2クールぶっ続けに見るとまみかの存在を忘れそうになるぞ)どうでもいいけどフェス見てた人は何で勝手に関係ないまみか死んだことになってるんとかあったのかな。てか、コラボ作品作られてたけどあの二人の絡みは二人しか知らんのやろ。やめておこう、つついて埃を出すのは。

ブリッツは盾が光るとかおかしいだろ、FPSしろや、調子乗ってんじゃないよって感じ。間違えた。よく言われる渋いおっさんが活躍する奴が読みたいって宣われる感じのやつですね。刑事やめて探偵ってあたりが凄く”っぽい”。元ネタじゃないんだろうけどズヴィズダーのおっさんとかCWPの技師のおじいちゃんとか思い出すなあ。

アリステリアはファンタジー系伝記の王道って感じですね。キャラそのものはFateのセーバーっぽさにじみ出てるけど。どちらかというとZeroセイバー感。やっぱつれえわとか軽く言わないあたり真面目でいいね。

ひめゆの出てる作品のタイトルがもう作品中に出てくるギャルゲーです!って感じど真ん中でいいですよね。適当に星ってつけておけばいっか、とりあえず後ろに横文字付けておくかって感じの。星恋☆ティンクル。あ、これ実在するわ。FDで戦うのはTHかなあ。FDのスピンオフだと熱血な格闘技とか始まってましたね。FDのスピンオフってなんだよ。そういやSFコメディのスピンオフでも魔法少女とか出てたな。あれこそクラスのみんなには内緒だよって感じだった気がする。秘密倶楽部って言い方になると途端に淫靡だ。技名は小宇宙燃やしそうだけどモーションは格ゲーっぽかった。

 

クリエイターに照準を合わせた作品でしたし、妹さえいればいいみたいな僕はじめ無産の民、特に何かを作ろうと手をこまねいていて未だ歩めない人間の心の軟らかいところを触ってくる感覚はありましたね。

ただ、主人公に対してトップクリエイターとこんなに近づいたり、政治の中枢に触れた人間が僕たちと同じって言われてもなあって感じはありました。そもそもファーストコンタクト取っただけでよくそこまで居残れたなって感じが。いや、それこそ必然とか運命なんでしょうけど。

何というか妹さえいればいいほど語り掛けてこないというか、きゅーっとした感じは少なかったです。まあ特化作品と作品中の1スパイスを比べるのも変な話ですけど。

けど何かを作ることの熱意を励起させてきた作品だったからこうして感想を書こうと思ったんで作品の力は、こう、ね、言葉になんねえや。

 

すごく手の込んだ作品だし良い切り口でしたけど、イマイチ抜けきらない子かなって作品に感じました。批評家みたいで気持ち悪い締め方だ。オエー

ブログ書いてて思ったけど、かな、ね、だ、感って使い過ぎます。物書きってすごい。人はすごい。君も、僕も、、、

生きていきましょう。おやすみなさい。